『佐藤 健』にハマってみた。

佐藤健ファン活備忘録

『いぬやしき』#1

ファンになりたてほやほやの時点で

何気にスカパーの番組表に見つけ

急遽観た=予備知識ゼロで臨んだ作。

 

ただし公開当時“とんねるずのノリさんが主役”

とのことで、宣伝やメイキングを

ちらっと目にした記憶はある。

「そうそう、頭や腕が割れて機械なのよ!」

くらいの感じ(笑)

 

 

健くんの獅子神晧は、

ぞくぞくするほどイイ。

 

冷酷無比な殺人鬼だけれど

そこまで堕ちるに至った経緯も描かれ

負の感情の積み重ねを追随しながら進むので

不思議と共感を覚えてしまう。

 

醒めた目をしてはいても

獅子神は根っからの悪人ではない。

愛に飢えていて、怒りのやり場を間違えただけ。

それを納得させてくれる演技だった。

 

同じように鬱屈した想いを抱え生きてきて

同じように最強サイボーグ化しながら

人を救う行為に自分の存在価値を見つけた

しょぼくれ中年・犬屋敷とは対極に描かれている。

 

自分のせいで母親を苦しめてしまったり

しおんを死なせてしまった哀しみが

自省ではなく世間への憎悪へ転換されていく。

 

思春期ならではの脆さや幼さや純粋さを

実年齢10歳も上の健くんが

実に巧みに表現していると思った。

 

これと並行して『恋つづ』も観ていたが

獅子神の冴え冴えとした冷たさは

魔王・天堂先生とは全くの別物で

鋭利な刃物のよう。

 

犬屋敷の娘を都庁展望室から

投げ落とす直前の

振り切れた表情が秀逸だ。

 

この映画、ウリはCGを駆使した映像で

特筆すべきは戦闘シーンなのだろうが

私の一番のお気に入りは

地下駐車場で車を自在に操って

大量に破壊してみせるところ。

獅子神の凍りついた瞳と

指揮者のごとき流麗な手さばきが

息を呑むほど美しい。

  ↑

ここ、鬼リピポイント(笑)

(映画館ではできない楽しみ方w)

 

 

 ということで

いぬやしき』の感想を一言でまとめると

「超面白かった!」

 

以後、原作が少年漫画だろうと

終末観の漂うシュールな流れだろうと

非現実的な機械人間の話だろうと

殺戮シーンが多かろうと

「健くんの演じる映画、どんどん観ていこう」

と“喰わず嫌い”を返上することにした次第。