『サムライマラソン』＃２

『サムライマラソン』の口コミを見たら

案の定、散々だった。

やはり『超高速！参勤交代』風を期待して

ガッカリさせられた、と。

元々どういうお話だったんだろう。

気になったので、ちゃんと原作を読んでみた。

これが

映画と違って、実に面白い！

時代小説を読み慣れている私が

手放しで賛辞を贈るのだからホント(笑)

同じなのは、

「幕末に行われた安中藩の遠足」と

「各参加者にスポットを当てたオムニバス形式」

ということくらいで

全く別モノだった。

急遽行われることになったマラソンを通じて

登場人物それぞれの抱える事情や性格が

浮き彫りにされていくのだが

よくできたストーリーだった。

藩主は聡明で温情に溢れているし

健くん演じた甚内を始め

家臣たちやその家族もキャラが立っていて

感情移入しやすい。

読後感もさわやかだ。

これ、そのまま映画にすれば

良かったんじゃない？

何故あんなにいじくり回しちゃったんだろう？？？

（作者の土橋さん、怒ってヨシ！）

十分深みのある物語だから

『参勤交代』シリーズをなぞって

無理にコメディタッチにしなくても構わない。

ただ、あんな半端な戦モノに仕立てて

ことさら暗く、救いようのない流れにしたり

残虐なシーンで盛る必要はなかった。

というか、止めるべき。

あぁ、

本当にもったいない！

原作読んだら

少しは気が収まるかと思ったら

かえってストレス増してしまった(苦笑)